症状の局在化テストについて
ココがポイント
・特定の運動(荷重を含む)によって疼痛を誘発と緩和が可能ならば局在診断は徒手的に可能
・症状が誘発,緩和される時に影響を受けている組織は何かを考える。
・理学的検査と共に症状の誘発,緩和を行うことで局在診断が可能になる。
・はじめはできるだけ触れないで評価を行う
例えば腰部の屈曲動作で痛みが出る方であれば,伸展により痛みが軽減するはず.
それでは,腰部を痛いところまで屈曲させて,第5腰椎の棘突起や両椎間関節を屈曲方向に押してみる。
そうすると,仙骨と第5腰椎はの関節は屈曲方向に曲がるが,第5腰椎と第4腰椎の間は相対的に伸展方向に動く。
ということは,屈曲して痛い人だから,第5腰椎を押して痛みが出るのならば,仙骨と第5腰椎の間に問題が起きているだろう。
もし,第5腰椎を押したときに痛みが軽減するか,もしくは痛みが変わらないのであれば,第5腰椎よりもまだ上の関節で問題が起きていることが予測可能です。
それはなぜか?
腰を屈曲させてギリギリ痛みが出現するところで第5腰椎だけを押すということは,第5腰椎より上の第四腰椎は伸展方向に移動する。また,第3腰椎の関節は運動が起こらないため,痛みの変化が起きない。
このような運動器系の症状の特徴を理解すれば,症状が起こっている分節を見つけ出すことが可能です。
-
理学療法士評価概論に戻る
整形外科の評価の基本を学びたい人向け。 当記事では、「どんな本を買っていいかわからない。」や、「アドバイスしてもらえる人がいない。」という人のために運動器疾患の理学療法士評価基礎をまとめました。理学療 ...
続きを見る